2011年6月18日土曜日

再・フィールド調査in SCB(2)

以前にも書いたように、ここには世界中でサンクリストバルと、サンタクルスの高地にのみ自生している固有種ミコニアがあります。

前回来たときはガルア季で、霧がかかって届く光が弱いため赤い色をしていた葉が、……今回は青々していると思っていたのに、ほとんど枯れ果てています。雨季における高地の過乾燥が、こんなに過酷だったとは…。では、写真で見たことのある青々とした葉のミコニアは、いったいいつみられるのでしょうか?

高地では、雨季における過乾燥とガルア季における過湿潤の「どちらにも」対応できる種「のみ」しか生育できません。どちらかに対応できる種は多くあるでしょうが、「どちらにも」は難しい条件です。何しろ真逆の条件なのですから。この過酷な環境が、進化をより促進するわけでーーミコニアはそのどちらにも適応し、純林を創ることのできる限られた植物なのです。(侵略的外来種が入ってくる前までは)

そんななか、初めて見ました。ちゃんと開いているミコニアの花!
小さくて、かわいいですねー。


夜、ご飯を食べに出かけた帰り道。
いつも水が流れているかどうかくらいの小さな川だと思っていたけれど、どうやら「生活排水の流路」だったのですね。洗剤で泡立っています。
やはり人が生活することそのものが環境負荷なのだなあと実感するのでした。


それにしても、相変わらずひどいアシカの昼寝。
のどかというかなんというか…
これが、サンクリストバルという街です。

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