2011年6月1日水曜日

サボテンの話。

¡ Hola !

ダーウィン研では在来種の苗を作って頒布し、在来種で自分の庭を創ろう(Native garden project)という試みを展開しています。これまで派手な花をつける観賞価値の高い植物を庭に植えていましたが、そういうことを継続しているといつのまにか野外へ逃げ出して、目立たない在来種の生育を脅かすためです。

さて、在来種の中にはもちろんあの「サボテン」も入っています。植物部門の研究者、パティとアンが、このプロジェクトの担当者。彼女らの机の上には、大事に育てているサボテンの実生が載っています。

「これ、何年もの?」
2001年に種をまいたの(右)。もう10年ねー」
こんなに小さいのに、もう10年も生きている。ものすごく成長が遅いのがわかりますね。
これはハシラサボテン。1年で約1㎝しか伸びません。ウチワサボテンはもうちょっと早くて1年に約3㎝…。それでも想像を絶する成長の遅さです。

「花をつけるまで80年くらいかな。みんな、外で見てるのがこれだけ大きくなるのにどれくらいかかっているか、想像できるかしら?」と話すパティ。
以前サンクリストバルで見た。落書きされたウチワサボテンを思い出して心が痛みます。

ちょっと気になって聞いてみます。「ヨウガンサボテンは?」
「もっと遅くて、0.5㎝くらいなかぁ…」
…やっぱりごめんなさい。ものすごい破壊を、何十年分もの破壊をしてきてしまったようです。そりゃそうだよなぁ。あんな土も養分も水も何もない、灼熱の溶岩に生えるんだもの。

「これはもう、私の子供よ!」とサボテンをかわいがっているパティ、これから何年ごとかに成長記録の写真を送ってくれるそうです。
でもおっきくなったらトゲトゲで痛いよ~?とからかう私に、それでもいいもん!と愛情たっぷりの様子でした。

人間も、同じかもしれませんねえ…小さいうちはかわいいけど、…(後略)。

PS.今日ガラパゴスのTVチャンネルを見ていたのですが、これまであまり注目されていなかった外来種アフリカマイマイ(有害動物指定:植物検疫法で現在は生息域以外に移動することは禁止されている)の蔓延が深刻らしく、ついに駆除に向けて動き始めたようです。日本でも沖縄などで死亡例も出ており(広東住血線虫が寄生している可能性があり、これがヒトの体内に入ると重篤な症状を引き起こす)、ここではゾウガメへの被害が出ているようです。やはり外来種というのは、元々の生態系への影響も大きいし管理も大変だし、いいことなしですね…。

¡Chau!

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