2010年10月26日火曜日

フィールド調査in SCZ(3)

―フウセンカズラと野焼きの話―

1日目の最後に車が向かったのは、プエルトアヨラの街の近くの広大な空き地でした。近年の人口増加に伴って、居住地域を拡大している最中です。ここでは固有のフウセンカズラ(Cardiosperm galapagoensis)が狙いです。これもまた絶滅危惧(VU)に指定されています。

実はこの空き地、以前から野焼きをしているのが気になっていたのです。ガラパゴスでは一切野焼きは禁止されているはずなのに
車で入っていて驚きました。あっちでもこっちでも煙がくすぶっています。煙って見通しが利きません。


そしてそんな中に、絶滅危惧種が生えているのです


なんと小さくてかわいい花でしょう。でも、、、この花は、どうして空がこんなに灰色なのか、きっと不思議に思っているはずです。

車を降りてちょっと外を歩くだけで、鼻を突くような(明らかに有毒な)強烈な臭いと煙で気分が悪くなり、喉や頭が痛くなってきました。焼いているものはマットレスやトイレの便座、建築資材、塩ビ製のパイプなどです。どうみても不法投棄されたものに違いありません。
世界遺産、国立公園といろいろ規則を作って自然を守ろうとする一方で、やはりそこは生活の場、こうした途上国にありがちな問題が「やっぱり」あったのか、ということを痛感し、大きな衝撃を受けました。
朝見た子供たちによるゴミ拾いと、大人たちのこの行い。これからガラパゴスはどうなっていくのでしょうか。

つづく。

0 件のコメント:

コメントを投稿