2010年10月9日土曜日

研究の困難。

¡ Hola !

昨日今日と、また特に寒いです。。。
こちらに来てからすでに1か月が経過していますが、この間何をやっていたかというと、生活を整えることと、状況が全く分からなかった研究対象についての様々な下調べに尽きます。
生活についてはここ最近ようやく落ち着いてきて、ご飯もちゃんと食べられるようになり(食べ物が合わないというよりはストレスと疲れです)、熱を出したりすることも減ってきました。どうにか身体も適応してきたのでしょうか。

研究については目に見えて進まなかった(これがストレスの1つ)のですが、ようやく国立公園管理局から1か所分のフィールドワークの許可が出て、明日にはサンプリングに出られることになりました。やはり厳重保護地域の国立公園内、プラス世界遺産という特殊な場所で仕事をするということはものすごく大変で、日本からやり取りしていた期間を含め、本当に本当に多くの制約の中でどうにかここまでこぎつけた、という感じがしています。

許可書:これだけでみょーな達成感があります。苦労したので!

まだ明日は人の住んでいる島なのでいいのですが、これが無人島になるともう想像を絶する大変さです。特に怪我、事故、行方不明、熱射病・日射病には、セキュリティ担当のスタッフがものすごく神経質になっているのを感じます。(担当者:ロビーが本当に親切な人で良かった!)
チャーターするモーターボートの安全性、溶岩が若干風化してガラガラ崩れる足場の悪い場所での転落、まだ植生が成立していない溶岩台地での熱射病・日射病、衛星電話しか頼りにならない連絡手段。緊急搬送もできないので持っていくことが義務付けられている応急処置のための装備一式。道(はないけど)に迷うことだけでも命取りになります。必ず地理に詳しいガイドを雇い、同行者は決して単独で行動してはなりません。ケガや重篤な症状が出た場合にどうすればいいのか、数十ページにわたるマニュアルも詳細に至るまで完璧に読みました。それに基づいてフィールドワークの申請書を作成しなければならず、ここでもういろいろなトラブルが続発し、さっぱり暗礁に乗り上げていたのでした。

会議風景。飛び交う言葉はほとんどスペイン語。


それからこれは認識が甘かったと言わざるを得ないのですが、英語すら通じない(これが2つめのストレス)という環境は本当に厳しいです。しかも国立公園管理局との約束事や、ダーウィン研での安全対策会議でのやりとりなど、確実に理解していないと困ることについて、自分の理解度に自信が持てないというのはかなりのストレスになります。
正直、これまで行ってきたどの地域よりも、あらゆる意味で大変な場所です。先が思いやられる…。でも一歩前に進めたことで、どうにかなりそうな気がしてきました。

というわけで、明日はサンタクルス島のサンプリングです。装備も万端。あとは無事に対象種が見つかることを祈るだけです。
資料を読み漁っていた日々、標本庫に通い詰めていた日々のことは、また次の機会に。

¡ Chau !

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