2010年11月18日木曜日

フィールド調査in ISA(1)

今日は初めてサンタクルス島を脱出して、他の島へサンプリングに出かけます。
と簡単に言いましたが、実は結構たいへんな作業です。

まず朝9時に、セキュリティオフィサーRobyのところへすべての荷物を持って出頭しました。そう、検疫です。ガラパゴス諸島では、島ごとに異なる生物が住んでいるので、人為的に移動しないよう細心の注意が必要なのです。そのためすべての荷物をチェックし、トランクや服のポケット、靴の裏に至るまで、昆虫や種や土がついていないかチェックするのです。

でも今回はあちらも人の住んでいる島なので、すでにいくらかの生物が移動をしていますし、観光客も滞在できるので、注意の度合いは低めです。30分ほどで終了し(無人島の場合は指定の袋へ詰めて消毒殺虫し、所定の梱包をしてから24時間別室に隔離したのち、そのまま船に積み込む)、いったん自宅へ帰ります。
13時過ぎに港へ向かいます。自宅前でタクシーを拾い、「Puerto, Por Favor !」というと、港のはずれの小屋まで連れていかれました。

観光客もこのように一応検疫を受けるのですね。特に検疫官が気にするのは、果物を持っていないかということです。タネがばらまかれるのを警戒しているのです。それにしてもこのわんちゃん、よくはたらきます。

そうこうして(ここでもかなり混乱があったけど)いよいよ14時過ぎ、船に乗り込んでいざしゅっぱーつ。
ゆっくり動き出して、青い空、碧の海、きれいだなー。

とおもったら、
ですよねー。Fast boatなので、こんなことだろうと思っていました。実は船はかなり苦手です。時速およそ45キロで1時間半(GPSで確認する余裕があったのがむしろ不思議)。ファストボートは酔ってる暇もないので安心です?

波の合間をカッとんで、激しくシェイクされて脳みそが液状化しかけたころ、ようやくイサベラに到着しました。
イサベラは、ほんの数分で気に入りました。やや風化した茶色いパホエホエ溶岩が縄状の文様を描き、舗装道路なんてどこにもない田舎街。ガラパゴスの夕方6時がこんなに暗かったことに、初めて気が付きました。暗くなっても何の不安もない落ち着いた街並みと親切な人たち。

さらに着いて早々お出迎えくださった、フラミンゴ一家。
生物だけではなくて、人間にとっても「最後の楽園」なのかもしれません。

ホテルの目の真ん前が海で、波の音がすごいので寝られるかしら?
というわけで、明日は農業地域のあたりに出かけてきます。

つづく。

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