2011年8月21日日曜日

植物の「時限タイマー」

SCZの東のはずれ、Garrapateroという海岸近くにサンプリングに行った時のこと。
以前アメリカから来ていた学生ケイトが1つサンプルを取ってきてくれていて、しかもGPSデータもあり、前日パティにも様子を聞いて安心して向かった…のに。
No hay

「ざんね~ん」


ダーウィン研の裏のビーチ。
パティが、230分であれとあれがある…と言っていたのに、No hay。ただひたすらソルトブッシュに覆われた溶岩と、踏んずけそうになる程たくさんのイグアナ…だけ。あとは、津波でひっくり返された木やスベリヒユ群落が枯れたあと…。
右下の黒いカタマリは皆ウミイグアナ
時々、わからなくなる。
パティが「2週間前見た」って言ってたのに、影も形もなかったり、ケイトがとってきてくれた緯度経度の場所に行っても、何もなかったり。
Por que
なんか、キツネにつままれてる気分。

ダーウィン研からの帰り道、2週間ほど前から目をつけていたホオズキをサンプリングして帰ろうと、新しく宅地造成している区画へ寄り道しました。まあある意味いつでもとれるからいーや、って思ってたところ。
ところが。
あったはずの場所は、トマトやゴーヤに覆い尽くされて、影も形もありません。
よく見ると、カラカラに枯れ果てたホオズキの残骸が、散らばっていました…

…もしかすると…どこもこんな感じなのかも。
ケイトがとってきてくれた集団は、今は他の植物に覆い尽くされている、のかも。
パティがいつかみた集団も、今はないのかも。

そこで新たな疑問。
なんでホオズキはこんなに急激に枯れてしまうの?
まるでタイマーがついてるみたい。「芽が出て60日で枯れる」みたいな。

同じナス科のアメリカハダカホウズキ(外来種)は、雨季だろうがガルア季だろうが、そこら中に生えています。よく見間違えます。なぜホオズキは、たった1週間の違いで影も形もなくなってしまうのでしょう???フロレアナでも危なかったんです。固有種の方が既に枯れかけていて。でも広域種はまだ青々としていた。そんなに顕著な季節依存にはいったいどんな意味があるのか?なぜそんなに厳密なのか?
いやもしかするとこの現象は季節依存ではないのかもしれない。なぜなら枯れ果てた近くに、まだこれから花をつけそうな株があったりするから。

じゃ、植物の時限タイマーは、何のため?
1年草であれば余計に、ちょっとくらい無理してもいい環境のうちは少しくらい長生きしたほうが有利だと思うのだけど。というか、環境は良い状態なのにタイマーだけが理由で枯れるということがよくわからない。普通枯れる理由は「気温が下がって生理活性が下がるから枯れた方がエネルギー代謝が有利」とかいうことだと思うんだけど。不利にならないのに枯れる理由がわからん…。不利になって枯れるなら一斉枯死する=それが季節性ということだと思うんだけど、だったらやっぱり季節依存じゃないんだろうな。

…しかしどうやって検証すればいいのかわからない…爆。

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