2011年8月14日日曜日

フィールド調査in SAN(2)

8時。錨を下ろす音で目が覚めます。外にはサンチャゴに特有の、溶岩の流れた跡、切り立った崖、荒々しい風景。

ボートで漂いながらの朝食にもだいぶ慣れました。
そしていよいよ上陸大作戦。今回もまたドライを試みるが…エスパニョラよりもっと危険。なぜゴムボートがパンクしないのか、謎。(でも慣れてしまったので冷静…)

ようやくノバリノに引っ張り上げられて上陸すると、そこはまたどこまでも真っ黒な溶岩流の跡。なんかパホエホエをみていると興奮します。地球の息吹が大地を覆い尽くした感じ…

茂みに向かってすぐに2種を確保し、溶岩流方面へ向かいます。荒涼とした大地…3月のような殺人的な日射がないので生きていられますが、これで炎天下だったらAsado(肉を炙った料理)になってしまいそう。岩の隙間にLava de cactusが点在しています。その上に、ちょこんと乗ったテントウムシ(固有種)。
こんなところにもいろいろな命が生きているのだなあ。でもなんでわざわざこんな痛いところに来てるんだろう、この子…この光景はまさに「針のムシロ」って感じですよねえ。
…ドクターの学生の時、ボスが私の学位論文審査から帰ってきて言った一言「いやー、針のムシロだったよ」…を思い出してしまいます。スミマセン、出来の悪い弟子で。。。こんな感じだったのだろうなぁ。

真っ黒い溶岩流の真ん中に、ぽつんと2つ、まっかな丘が。Cerro Rojo、言葉通り「赤い丘」ですね。

ここをよけて黒い溶岩が流れ去ったのか、風化の度合い、植物の生え方も全く違います。ここは国立公園の中でも特に保全地域なのでフェンスが張られています。このフェンスの周りに目的のものがあると聞いていたのですが、見つからない。ぐるっと回ってみたりするも見つからないので、あきらめて船へ戻ります。

それにしてもとにかく溶岩は歩きにくいんですよね。ノバリノは遠くから「そこに足置いちゃダメ!」と叫びます。足元をみるとクリフになっており、踏み抜きでもしたらバランスを崩して周囲のガリガリの溶岩に頭をぶつけて…あの、最初にロビーの部屋で見せられた写真のような、ヘリコプターが必要なくらいの怪我になるのは必至。脅しじゃなかったんですね。Oh~、、、ノバリノは経験からなのでしょう、とにかく判断が早くて助けられます。

つづく。

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