2011年8月4日木曜日

規約変更!?

ついこの前「学名はラテン語」といったばかりのところで、大きなニュースがありました。7月下旬メルボルンで開催されたIBCで、植物学分野では今後新種記載の際にラテン語である必要がなくなり、電子書籍での発表でもOK、という決定がなされたのです。これは画期的、と思うと同時に、ちょっとした心配があったりします。
今人為的影響により地球史上もっとも絶滅のスピードが速い時代であると言われています。そのため新種記載をできる限りスムーズにする必要があるとの見解ですが、ラテン語ではかなり努力をしないと新種記載ができないのに対して英語でも可能、電子書籍でも可能、となると、その情報の信頼性が下がる気がするのです。未知の種に自分が名前を付けたいというのは分類屋なら誰でも思うことでしょうから、この過程が容易になったということは情報の氾濫を招くのではないかと思うのです…とはいえ、ラテン語に振り回されずに原記載論文が簡単に読めるというのは大きなメリットかもしれません。
まあ、ラテン語の記載をじみぃ―に読むのも、実は好きだったりするんですがね。。。古典的な自然史が好きな私としては、複雑な気分です。

↓植物を命名するときにはこのような本を引いて、規則にのっとった命名が必要です。(画像はAmzonより)

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