2011年7月4日月曜日

フィールド調査in ESP(1)

2度目の無人島、ガラパゴス諸島最東端のエスパニョラ島へ行こう!

というわけで、船中泊・キャンプという選択肢もありますが、手続きが面倒だし今度は距離もそこそこ近いので少々無理をしてスピードボートで日帰りです。

実は、なぜかダーウィン研の研究者の間には「正確な地図」というものが存在せず、皆、達人の勘に頼っている感じがします。達人は経験と勘によって場所を把握するので地図を見ず(というか地図を読まない、読めないのだと思われる)、研究者は達人を連れているので地図を見ません(GPSは取っているという矛盾…)。まあ地図と言っても何も目印のない広大な溶岩台地なので、読みようがない、とも言います…よほど細かくcontourが入っていれば地形くらいはわかりそうなものですが、ここの溶岩は流動性に富みなだらかな地形を創るので、残念ながら20m間隔ではとても反映しません。
↓これが最も正確な地図…。

というわけで、どんなに頑張って情報集めをしても、実際に行ってみるまではどういう場所なのかわからないという状況。。。一応経験者に念入りに訊いてはいるのですが…;

5時にサンタクルスを出発した船は、波にもまれて3時間、エスパニョラ島へ近づきました。もちろんその間意識はありません。船酔いすれば仕事に差し障るし、酔い止めは平衡感覚をマヒさせるのでやっぱり仕事に差し障ります。ようやく意識を取り戻すと、キャップは沖合に船を止め、ノバリノに何か説明しています…
「あれが、Cerro XX、あっちがPunta YY…」
あれ。ノバリノは達人なのに、キャップの方がよく知ってるの?

…そうか、なるほど。
海を航海して目的地に達するには、陸の目印が必要です。だから海から見える地形を、その名称をだれよりよく知っている。
地形を読み、風を読み、波を読む。ある意味、一番自然のことを知っているのは、「海の男」なのかもしれません。


上陸大作戦

エスパニョラ島の北西に浮かぶIsolote Gardner。ここが最初の上陸地点です。でも砂浜らしいところはどこにもなく、やっぱり岩場にドライランディング。波で船は揺れまくり、岩は濡れてて滑ります。どうにかこうにか飛び移るのですが、何度やっても慣れないし、危なくて困ります。捻挫しないのはひとえに靴のおかげなのですが、滑って脛をぶつけることもしばしば……それでバランスを崩すと海に落ちるという算段。しかも容赦なく照りつける太陽のせいか、それとも船の揺れで平衡感覚がなくなっているせいか、朦朧として足元がおぼつかない…かなり危険です。

朝から先が思いやられます。。。

つづく。

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